空色パレット

「ゴリ男、あたしやっぱり家出するよ」


「はぁ?ゴリ男、お前なんでここにいるんだよ?」


笹河は、ゴリ男を見ながら、あたしの頭を叩いた。


「さっき会ったんだ。そしたら、家を出てきたなんて言っててな」


「けっ、家を出てっても俺が捕まえてやるからな」


ふん。

ゴリ男ん家にいれば、きっと大丈夫。


ていうか、組長さんに助けてもらおう。


いくら笹河でも、年寄りを殴るなんて、できないはず。