空色パレット

「…バーカ」


「は?」


笹河の顔を見てみると、顔を赤くしていた。

何で顔赤いの?

また変なこと考えてたりして…うっわぁ、変態っ。


「言っとくけどな、ひとりで向かうなんてバカのすることだ。そこは大勢人を集めて攻め込んで…」


汚っ。

…でも、あの真剣な顔…とても余裕のある顔とは思えなかった。


嫌な予感が…する。


あたしは笹河の背中を力強く抱きしめた。

痛いんじゃないかってくらい。


それでも、笹河は何も言わなかった。

ただ片手であたしの手をギュッと握った。