空色パレット

「落ち着いてください。冷静に、冷静に」


「うるせーよ」


「バカァァ」


あたしの人生、早過ぎるっ。死にたくないって!


腕をつかまれたまま、麻垣組長とやらの部屋に入った。


…あぁ。
組長って、やっぱ顔はゴツゴツとしてるんだね。


目の前には、ゴリ男と同じような顔した人が座ってテレビを見ていた。


…あ、お笑い見てる。


「よぅ、来たな」


「来たくもなかったけどな」


来たくなかった?
ちょっとお待ち。
ひどくない?


「用件は?」


「実は…これがなぁ。今、出回ってるみたいだぞ」


ゴリ組長が笹河に1枚の紙を渡した。

読み進めるうちに笹河の顔が険しくなる。