空色パレット

プチッ。

そんな音が聞こえたとき、あたしは笹河のことを憎んだ。

ブラのホックを外したからだ。


「ま、待ってくださいっ」


「ダメ。待てない」


「待てっ」


「俺は犬か」


そんなことより、手をどかしてよっ。

胸に手を置いてるんだもん。


「俺はだな、この煎餅みたいな胸を…」


「誰が煎餅だって!?」


笹河の頬を強くつねった。人が気にしてることをっ。


「だから手伝ってやろーと…」


「うるさい、うるさい!!」


大嫌い、笹河のバカっ。