空色パレット

「ちょっと切れただけだ。騒ぐなよ」


「痛い、痛い!」


「しゃあねぇな」


笹河は、あたしの指を口の中に入れた。


「なっ、何してんですか!」


「消毒?」


ただの毒だよっ。
あたしの指ぃぃ!

離してよぉ。


笹河は、あたしの指を軽く噛んだり、舌で傷口を舐めたりする。


「…っ、ちょっ」


「感じてる?」


「バカっ」


嬉しそうに微笑む笹河を見て、一瞬寒気がした。


やっと離してくれたかと思えば、あたしの首筋に舌でペロッと舐めた。


「ちょっとぉぉ!」


「お、感じてるな?耳はどうかな…」


あ、あたし…ピーンチ!!