空色パレット

いや、笹河に抱き着いていたかったからではないよ。

その…バイクに乗るなんてめったになさそうだから。


「本格的に作るんですか?」


家の中へと入りながら聞いてみた。

本格的だったら、時間かかりそうだし。


「さぁ?」


さぁ?って。
やっぱり資格とか嘘じゃないの?


「エプロン」


「はいはい」


とりあえず、さっさと作って食べたいな。

まずくなければ。


「人参とジャガ芋…は、俺が切る。お前は、玉ねぎの皮でも…」


「ちょっと、笹河さん!」


またバカにしてっ。
一応、料理できるんだから!