空色パレット

ちらっと笹河を見ると、怒ったような顔で男達の話し声を静かに聞いていた。


「…笹河さん?」


小声で呼びかけると、笹河はいきなりキスをしてきた。


『ん?今、女の声しなかったか?』


『あぁ………俺の願いが叶ったなぁ』


やばっ!
どうしたらいいの?


「…お前、化粧品持ってるか」


「あ、ありますけど」


化粧品が入った小さなバッグを取り出して渡した。


すると、急いでメイクをしている笹河。

え…、マジですか!