この日の夜は満月だった。

(月、きれいだなぁ…。光輝君、窓の外を見てみたら?すっごくきれいだよ。)


まん丸のお月様を見て、私は願った。



光輝君に知らせたい。


声が欲しいよ…。






ねぇ、神様

私のたった1つのお願い…



私を人間にして下さい。
















(あ!流れ星!!)


もしかして…お願い、聞いてくれるのかな。




ただそれだけなのに、すごく嬉しかった。



木なんだもん。

動けないから些細なことがすごく幸せなんだ。