「桃─────っ!!!」




俺は泣き叫んだ。

消えていく桃を止めれなかった。



「…くっそぉ!!」


地面を殴る。






そしたら殴った手の甲に一片の花びらが落ちてきた。





ふと上を見上げると…





木にはとても綺麗な桃色がかった白い花がたくさん咲いていた。




「体…大切にしろってか?」


手の甲に落ちてきた花びらを見つめた。


「桃…お前の花……、すっげぇ綺麗だよ…。」



いきなり別れだなんて…



ちゃんと前もって言っとけよ。











「…好きだって一言も…言えなかったじゃねーか…。」









初めてだった。


こんなにも愛しいと思えた女の子は。







「桃…。」





俺はそのまま泣き疲れて、その場で眠ってしまった。