「あの子に気を使うのもいいけど、体調がよくないのはしっかり伝えときなさい。」





「…。」







私はそんな2人のやり取りを少し開いたドアの隙間から、気づかれないように見ていた。









…私のせいで



光輝君、苦しんでるの?








それじゃあ、私…いない方がいいんじゃ…。





落ち着かない私。



先生はまた話し出した。



「話をもとにもどすよ。…もう、声が出なくなるのも時間の問題かもしれない。」



…え…。



「じゃあ、ゴホッ…あとどれくらい…。」




「先週も言ったかもしれんが、長ければ一週間ってとこだ。」




「…。」











一週間?!


そんなの…短すぎるよ…。






光輝君は覚悟を決めたような眼差しで遠くの空を見つめていた。




泣くこともなく、怒ることもなく…




だた…残された時間を大切にしようと。