「光輝君の病気って…声が…。」



「…なんで知ってんの?」


「え……あ…。」



思わず感情が入り込み過ぎて言ってしまった。



どうしよう…。


誤魔化すにも誤魔化せない。



「でっ…でも、治るよ!きっといつかは!!だから、元気出してよ。」



そう言った瞬間、光輝君は無言でスッと立ち上がった。




「こ…光輝君??」



光輝君は何度名前をよんでも、振り向いてくれなかった。


「光輝君!!まってよ!」



私は走って光輝君の服の裾を掴んだ。



すると


「放せよっ!!何も知らねぇくせに、口出ししてくんじゃねぇッ!!!」




そう、怒鳴られた。


「あ…ごめ……。」

私は何も言えずに去っていく光輝君の背中を見つめるしかなかった。




やっぱり、言っちゃいけなかったんだ。



光輝君が病室に戻る前に自分の木のもとに行った。


「私…光輝君の役にはたてないんだね…。」



私が勝手に光輝君を必要としていただけ。



光輝君にとっては迷惑だったんだ。