「おい、真美!雅はっ?」


俺は、雅の親友ヒロト。


雅とは中学からの同級生。


窓際で他の女子とキャピキャピ話していた真美が、迷惑そうにこっちを見た。


「雅〜?サユと屋上じゃない?邪魔しちゃダメだよ」


数学の教科書忘れたから貸してほしかったのに、あいつまたイチャイチャしてんのか。


「じゃあお前の数学の教科書貸して」


「え?また忘れたの?しょうがないなぁ…」


机の中を覗き込む真美。


髪の毛を耳にかけた時、キラッとピアスが光った。