電車を降りてサユと別れたとたん、涙が溢れてきた。


雅とサユの恋が実った。


嬉しい事だよ。


私は友達だからお祝いしてあげなきゃいけないんだよ。


自分に何度もそう言い聞かせた。


雅を忘れる為に開けたピアス。


もし昨日私がピアスの穴を開けなかったら、


雅はサユに告白しなかったのかな…。


これが望んでいた運命なのに、


何でこんなに辛いんだろう…。


どうして涙が止まらないんだろう。


マサ…


本当は雅を一人占めしたかったんだぁ。


いつもみんなに囲まれてる雅が、たまに私の横に来てくれるのがすごく嬉しかった。


でもそれはやっぱり、


私の横に、サユもいたからだったんだね。






失恋、しちゃったぁ。