「と、いうわけだから、オハナも協力してね」


「つまりハルの家のことをノブに知られないようにすればいいのね。オッケー、了解!」



次の日。

私とオハナは、教室の隅でコソコソと相談しあった。
オハナは持ってきたチョコレート菓子を食べながら、ため息をつく。



「それにしても、まさか親が警察官とはねぇ。そう来るとは思わなかった」


「そりゃあ私だってびっくりだよ」


私も同じようにため息をつくと、オハナが差し出したチョコレート菓子に手を伸ばす。


「でも、サクは本当にハルのこと愛してるんだねぇ」

ゲフッ、ごほっ。


予想もしていなかったオハナの一言に、私は食べていたお菓子を危うく吹き出しそうになった。


「ちょっとサク、汚い!!」


「…オ、オハナが馬鹿なこと言うからでしょうが…!」


半分涙目になりながら、やっとの思いでそう言うと、オハナは小首を傾げた。