「あー、イケメンだったらどうしよう。恋が始まるかも!とか思わないの?」


「いや、別に…」


だって、こんなに男らしい私が、今さら恋する乙女とかキモいでしょ。

ハルも私の横で大袈裟にため息をついている。


「オハナって面食いだよね。身の程を知れ」


いつにも増して棘のある一言にオハナは半分涙目になって言い返した。


「なによ!いいじゃん、夢見たって!!だいたいさぁ、私に彼氏が出来ないのはハルとサクのせいなんだかね!」


「は?何で?理解不能」

「うん。オハナ、悪いけど私もその理由付けに関してはよく分かんない」


そう言った私たちを、オハナが睨む。


「だってそうでしょ?学校一、美人で綺麗なハルとイケメンでカッコいいサクが幼なじみなんだよ?目が肥えちゃって、その他の男子なんか芋にしか見えないんだもん!」


「…いや、そんなこと言われても…」


だいたい、性別的には言ってること逆だしね。