夢で見た君との空

「俺がどうかした?」

真後ろで聞こえた、普段はあたしには決して向けられない言葉。

「……へ?」

あたしはゆっくり振り返った。
そこにいたのは……


       章くん。

「うっっわぁぁぁ!!!!」
「えっ?何、俺なんかした?」
「ユリちゃーん!!」

あたしは舞い上がって、緊張して、興奮して、あたしに話しかけてきた章くんから三メートル程飛んだ。