夢で見た君との空

「でも、何?」
「いや、なんでもない……」

気まずい。
空気も冷たい。

お姉サマ方は、信じられない、とでも言うように、ゆっくり去っていった。
他の子達もそれに続く。
みんな、あたしをひと睨みしてから、だけど。

「じゃ決まり!行きたい店あんだけど、いい?」
「あっえ?うん……」

成り行きでそうなってしまった。

「じゃあ、校門で待ってて!」

そう言うと、章は機嫌よく駆けて行った。

「はぁ、無神経なんだ、アイツ」