Wolf..





「大丈夫ー?」



ツンツンと、健太の肩をつついて聞く。

健太は顔を上げて、争うみんなを見て言った。



「全部、俺が悪いのに……」



今思えば、あの悲しい表情。

なんて深い小学生なのだろう。

普通の小学生なら、言い争いに参加してワーワー叫ぶだろうに。



「女子だって悪いとこ、たくさんあるよ?健太が悪いわけじゃないよっ」


「…ありがとう…っ」



こんな些細ないざこざで。

こんな短い給食時間で。


俺の人生、180°変わったんだ。