─俺も最初は女の子だった。
そりゃもう、自分でも可愛らしい女の子だったと思うくらいに。
俺のお母さんは、俺が幼稚園のとき、抱えていた持病のせいで死んでしまった。
お母さんのことは覚えてる。
俺をお人形さんみたいに、髪を結ったり、フリフリのスカートを履かせたり。
俺は別に抵抗なんて感じず、お母さんの好みの服を着ていた。
だけど…、俺が小1んとき。
俺を大きく変える事件が起きた。
「キャハハっ!見て見て〜♪ミカちゃん人形の絵!」
「まりちゃん上手だねぇ!」
当時、俺は普通の女の子。
まりちゃんと言う子と仲が良かった。
