そんなこんなで、放課後サッカーを断って、西江沢のあの家に行くことにした。
そもそも、あの家は誰の家だ?
小さな一階建ての一軒家。
両親らは住んでいないようだし…
溜まり場のような所だろうか。
色々と疑問を膨らませていたとき
「由羽?」
後ろから、名前を呼ばれ、勢いよく振り向く。
そこには
「…郁哉?」
学校帰りであろう、制服姿の郁哉がいた。
こうして見ると、金髪の混じった茶髪に、たくさんのピアス。
結構、コワいやつだな。
「何お前、龍んち行くつもり?」
「えっと…、昨日俺がお世話になった家。」
「だから龍んちでしょ?一緒に行こーぜ。」
謎は解けた!
どうやらあそこは龍の家らしい。
一人暮らし、だと思う。
俺は郁哉と一緒に龍んちに向かうこととなったが…
ピアス多いぞ、郁哉…
