Wolf..





翌日、念のため足と膝に包帯を巻き、学校へ向かった。

なかなか代謝が良いようで、痛みはすっかり無くなり、かさぶただらけだ。



「おはよっ、由羽♪」


「おはよ。髪、可愛いね。」



真白の高く可愛らしい声は、決してぶってるワケではなく、全くの天然素材なのだ。

今日は頭のテッペンで団子を作っている。



「そう?今日、早く起きたから頑張った♪」



俺なら早起きしたら、即、二度寝だな。

なんて思いながら、真白の可愛い姿に微笑む。


俺は男っぽいけど、可愛いモノは好きだ。

自分の部屋には一体のバカでかいプーさんのぬいぐるみだってある。

一応、女の子なんだ。



「あっ、そうそう!昨日、由羽のお父さんから『由羽を知らないか』って言われたんだけど…、なんかあった?」



ギクリと一瞬、顔をひきつらせ、真白に簡潔に昨日のことを説明した。