「………それに好きな人はちゃんといるから……」
「え?」
「うぅん。なんでもない。ほら!彗くん達が待ってるよ。行こ」
「う…うん」
今、真梨なんて言ったんだろ?
うまく聞き取れなかった
「彗たちどこに行ったんだろ?」
「あぁ―たぶん、あそこで待ってると思うよ」
「あそこ?」
あたしは真梨に連れられるままについていった
「ここって……」
「そ♪屋上」
ふぅ―ん。屋上でご飯とか食べるんだ
なんか意外
ドアを開けると真梨の予想通り、先に来ている2人
「ほら。沙羅ちゃんこっち座って」
「あ…ありがとう」
薫くんが隣をポンポンと叩いて座るように促した
「うわぁ―。沙羅ちゃんの弁当うまそ――。自分で作ってるの?」
「あっ、うん。まぁ―。って言っても今朝の残りを詰めただけだけどね」


