「あたし…自惚れてたのかも……。彗とは結婚してるんだから嫌でも1番近くの存在でいられるって……」
「沙羅……」
哀しそうにあたしを覗き込む真梨
「でも婚姻届け持っときながら出してなかったって……。やっぱりうまく行ってると思ってたのはあたしだけだったのかな……」
ポロポロ涙がこぼれる……
「どうしよ―…。真梨―。あたし…彗に嫌われちゃったよ―っ……」
ギュッと抱きしめてくれる真梨
「っ……ウゥ―……」
涙が枯れるまで泣き続けた……
そんなあたしを真梨はずっと何も言わずに、抱きしめてくれていた
「沙羅……?涙止まった?」
「うん……」
「……はい。」
濡れたハンカチを手渡してきた


