「ありがとうございます」
そう言って小さく頭を下げた
「おいしいでしょ。このクッキー。お土産にくださったのよ」
全くさっきの電話のことについて聞いてこない母
「母さん…。俺、沙羅とやっていく自信がありません……」
ピンとした空気に変わるかと思えば、先ほど同様優しい空気が流れている
「そう……。彗がそう言うなら私は何も言わないわ」
正直意外だった……
政略結婚させたなら、もちろん反対されると思ってたんだ……
でも俺の前に座る母さんは、少し悲しそうに笑うだけだった
「実はね……。あなたに話さないといけないことがあるの………」
そう言って小棚から何かを取り出した
「これって…………」
目の前に差し出された紙


