“だった"


そう……



つまり未だに握られている手



離そうとするのにしっかり握られて離そうとしない



な!なんで離さないのよ――!!




結局彗はその手を離そうとしないまま車でマンションに向かった



憲吾さんは鼻歌なんか歌いながらニヤニヤしてた



そんな恥ずかしい中あたしはただ、うつ向くしかなかった




「着いたぞ―」



「あぁ―……」



マンションに入ってもまだ手を繋いでいるあたしたち


なんか手汗ヤバいかも……


エレベーターに乗ったとたんにパッと手を離した彗