セージくんの一言でその場に緊張が走る。



「・・・こんな事言いたくないけど、ニコちゃんの兄貴ちょっとおかしいよ」



村井くんは最後にそう言ってその場を去った。




「っ・・・悔し」



ここで泣くなんて負けみたいでヤだけど、気持ちとはうらはらに涙は止まってくれない。



「私のせいで宗ちゃんがあんな風に・・・」


「ニコちゃんのせいじゃないよ。あんな風に心無いこと言うような奴らの為にニコちゃんが傷つく事ないよ。僕や心は宗の事ちゃんとわかってるから」



セージくんの優しい言葉が胸に染み込み余計に涙が溢れた。