-バシッ-





「なっ・・・ニコちゃん」



気がついたら私は階段の踊り場に飛び出し、村井くんをひっぱたいていた。



「宗ちゃんの事何も知らないクセに宗ちゃんの事そんな風に言わないで!!」



そう言うと私の目からポロポロ涙がこぼれた。


泣くつもりなんてないのに・・・悔しい。



「私、宗ちゃんの事悪く言う人とはお友達になれません」


「んだよ、兄貴が兄貴なら妹も妹だな」


「ほんと、ブラコンとかキモイっつーの」


「やっぱデキてんじゃねぇの?」



村井くんの友達が軽蔑の眼差しを私に向ける。



「これ以上彼女を傷つける様な事言ってみろ。僕が許さないよ」