「見回りの先生が来たみたい。しばらくこれで我慢して」



私は静かに頷いた。



落ち着いて状況を確認すると藤岡くんは私を隠すように立ってくれていた。

藤岡くんがすごく近くて、藤岡くんの心臓の音が聞き取れそうだった。



背、高いな。


あ、細身に見えるのに意外と筋肉質。


シャンプーかな?いい匂い。



って私、変態みたいじゃない!!



「どうしたの?」



一人で百面相してる私に気づいた藤岡くんが不思議そうな顔で私を覗いた。



「や、藤岡くん、シャンプーの香りがするなぁって」


「あぁ、試合の後、シャワー使ったからね」



あ、また笑われた。

なんだか恥ずかしいところばかり見せてるな、私。