と。 「聞いてましたよ?」 すぐ耳元で聞こえる先生の声。 吐息さえもダイレクトに伝わる、それぐらいの近距離。 「なっ」 わざわざそんな近くで言う必要ないじゃん! 真っ赤になって猛抗議する私に、先生はクツクツと喉を鳴らして。 「…真っ赤になって。すごく可愛かったですよ―…那都」 極めつけ、と言わんばかりに私の腰を抱き寄せて、囁きを落とす。 「なななっ」 ボッと火がつくほど熱くなる身体。 全身の血液がずばばばっと全力疾走している。熱い。