「間違っています。ここも。そしてこちらも。」
吐息まじりの憂いた声で、相反してトントントンっとリズムよく叩かれたのは全部で三カ所。
…げ。これ問題見てもなに言ってんのか問題の意味すらさっぱりだった問題だ…!
他の場所ならかろうじて2、3個丸が浮いていようものなのに、そこだけは大きなバツがピンピンピン! と並んでいる。
まあ、早い話が全問不正解だ。
あからさまに苦虫を噛み潰したような渋面を作る私に、"逃がさない"と射ぬくような鋭い視線。
例えるならそれは、肉食獣の獲物を定めたような…キラーンと底光するアヤシイ煌き。

