おかしいオカシイ可笑しい。 どっかで頭ぶつけたんじゃないのか。 それともついにどこぞの女に後頭部を鈍器で殴打されたのか。 ――ありえないような話だけども、対象自体がありえないのだからありえる話だ。 水を得た魚よろしく嬉々とした顔色に、オロオロと、酸欠の金魚みたいに口をパクパクさせていれば。 これ見よがしに見る見るうちにツツツ…と壁際に追い込まれ。 「、っ…」 トン、と背中にはひんやりとした感触。