小鳥が楽しそうに囀り、清々しい春のとある日。
私はアイツと少女漫画みたいな出会いをしてしまった。

「ふぁ・・・」
昨日は珍しく夜中まで本を読んでいたせいで、欠伸が次から次へと出てきてとまらない。それに昨日の授業の復習も今日の分の予習も少ししかできなかったし・・・。
そんな事をぼーっと考えながら歩いていたら、突然大きなクラクションの音が聞こえた。それと同時に腕が後方へ強い力で引っ張られ、勢いあまってしりもちを着いてしまった。
呆然としていると、頭の上から男の人の声が降ってきた。
「だ、大丈夫!?」