「ねー春。」

「うるさい。」

「春。」

「うっさい。」

「春!」

「・・・。」

「春!春!春!春春春!」

「うるさいっていってんだろ!邪魔なんだよ!部屋に入ってくんなよ。」

「う・・・。」

雛は涙目になって、とぼとぼとベランダに出て家に帰っていった。

このときのことは、僕は寝ぼけててあんまり覚えてない。
適当に返事をしていたつもりだった。

それに、いつも雛とはこういういいあいをしてたし。
けど、その日から雛は僕の部屋に来なくなった。



当時6歳の幼稚園児だった僕。

幼稚園に行っても雛は僕の顔を見るとすぐに何処かへ行ってしまった。
いきなりなんなんだろう?