校舎の外に出て行く背中を追って、俺は上履きのまま歩いていく。
放課後のグラウンドは部活が始まったばかりで、生徒の動きが慌ただしい。
その喧噪に紛れるようにして辿り着いたのは、広いグランドの隅にある部室棟の裏手だった。
学校の敷地を囲う塀と生垣、部室棟の壁で、外からも内側からもここは目につきにくい。
部室棟と言っても、別のところに新しい棟が建てられたから、今は殆ど使われていない。
体育の授業で使う器具やらなんやらが押し込まれているらしく、放課後には近付くヤツも居ねぇ。
コイツが何を考えてるか知らねぇけど、ここなら多少暴れたり声を出したりしても、誰かがやって来ることは無いだろう。
練習の声と混ざって、掻き消される。
けど、屋上ん時みたいにやりあうには、少し狭い。
「おい、神宮はどこに居んだよ」
大人しく着いてきてやったけど、そこには誰も――神宮さえ居ない。
俺を誘い出す為の嘘ならそれでいい。
神宮がコイツに着いていくなんて考えにくいけど、でも実際、神宮の行方が分からないんだ。
どう考えても、怪しいのはコイツしかいない。
何か知ってんなら、何がなんでも吐いて貰わねぇとな!
放課後のグラウンドは部活が始まったばかりで、生徒の動きが慌ただしい。
その喧噪に紛れるようにして辿り着いたのは、広いグランドの隅にある部室棟の裏手だった。
学校の敷地を囲う塀と生垣、部室棟の壁で、外からも内側からもここは目につきにくい。
部室棟と言っても、別のところに新しい棟が建てられたから、今は殆ど使われていない。
体育の授業で使う器具やらなんやらが押し込まれているらしく、放課後には近付くヤツも居ねぇ。
コイツが何を考えてるか知らねぇけど、ここなら多少暴れたり声を出したりしても、誰かがやって来ることは無いだろう。
練習の声と混ざって、掻き消される。
けど、屋上ん時みたいにやりあうには、少し狭い。
「おい、神宮はどこに居んだよ」
大人しく着いてきてやったけど、そこには誰も――神宮さえ居ない。
俺を誘い出す為の嘘ならそれでいい。
神宮がコイツに着いていくなんて考えにくいけど、でも実際、神宮の行方が分からないんだ。
どう考えても、怪しいのはコイツしかいない。
何か知ってんなら、何がなんでも吐いて貰わねぇとな!


