掲示板の前は前回――中間結果の時と同様賑わっている。

 とは言え、少し離れたところからでも、神宮の名前はよく見える。

 何てったって、探す必要が無いんだ。


 1位 神宮 春親


 勿論、左隣には咲都の名前。

 掲示板に視線を送る神宮の表情は、至って普通だ。

 コレだから頭のイイヤツってのは嫌だ。

 その順位を取って当たり前的な感じが気に入らない。


「見に来るの、早いね」


 廊下に出てきた咲都が、俺の隣に並ぶ。


「神宮くん、また首位だね。おめでとう」

「咲都、コイツを褒めても面白くねぇぞ」

「面白くないのは君の成績だよ」


 冷ややかな神宮の声に、俺は視線を泳がせる。

 その一言で、咲都も何かを悟ったみたいだ。