よく考えてみりゃあ、コレってデートなんだろうか。


 神宮は彼女じゃないけど、一応、付き合っている、訳だし……。

 考えてて、なんか恥ずかしくなってきた。


「なんで君が顔を赤らめてるの?」

「……放っとけって!」


 トレーの上でぐしゃぐしゃになっているハンバーガーの包装紙を更に小さく捻って、俺は立ち上がった。


「ゴミ、捨ててくる」


 妙に恥ずかしさが込み上げてきて、神宮の顔なんて見てられなかった。

 バクバクと煩く心臓が鳴る。
 

 ──忘れていいんだ?


 あんな風に聞くってことは、神宮だって、少しは意識してるってことだろ?

 やばい。

 なんか、無性に──キスしたい。

 神宮に、触れたい。


 ──俺、何か……変だ。