蜜月 -love is blind-【BL】

「──で、どっちにするんだよ」


 両方を持ったままの神宮に声を掛けると、暫く考えた挙げ句……。


「……折角だから、こっちにするよ」


 持ち上げのは黒縁眼鏡だった。

 神宮のチョイスに満足した俺は、遠慮する神宮を押し切って会計を済ませる。

 元々、壊した眼鏡を弁償するのが目的だったんだ。

 神宮が自分で払うんじゃ意味がない。


 1時間後、出来上がった眼鏡を受け取って、大混雑のショッピングモールから抜け出した。