――なんで、こんな事になってんだ?


 俺は今、神宮の部屋の、ベッドの脇に正座している。

 埃まみれになったジャージから私服に着替えた神宮は、ベッドの上で横たわったまま動かない。

 無言で俺に背を向ける神宮を見つめながら、少し考えた。


 神宮を部屋に連れて来て。

 荷物を取りに学校に戻って。

 再び戻ってきたらこうだ。

 寝ている訳ではなさそうだけど……。

 無言の重圧がのし掛かってくる。


 さっきまではそんなことなかったのになぁ……。



 ――そう、俺が神宮をここに連れてくるまでは、多分、普通……というか、話してくれてはいた。