その日の僕は、拓海という不思議な人物に出逢ったことで、思うほどの悲しみには染まっていなかった。 でも、やっぱり考えてしまうのは司や琴夜のこと。 大切な友達を失った、後悔。 愛しい人との別れを拒む、無力さ。 最終的には自分を責めて、一人で頭を抱え込んだ。 司を傷つけてしまった。 その傷が消えるなら…。 僕は…、責任を取らなきゃ。 琴夜とのことは、無かったことにする…。 もとの形に、他人に、戻るんだ。 今の僕に出来ることと言えば、それだけしか無いんだから。