「…タカ」 啓太のか細い声が降ってきた。 空は厚い雲に覆われている。 「僕は…、タカが羨ましかった」 「……え?」 「先輩と一緒にいて、幸せそうなタカが羨ましかった…」 と、その時…―――。 ブワッと強い風が吹き、勢いよく落ち葉を舞い上げた。 「うわっ…」 僕は思わず顔を伏せる。 「タカ…、驚かないで」 強い風の中に啓太の存在を感じた僕は、大きく目を見開いた。 「啓太っ…!!」