そうこうしている間にうちに到着した。

「話を聞いてくれてありがとう。」

「いえいえ…あの俺は悔いを残さないで逝けるでしょうか……!」


神田川先生は優しく微笑んだ。

「佐上君なら出来ると思うよ……。

きっと奇跡は起きる……。」

そう言って神田川先生は病院に戻って行った。


俺は自分の部屋に入った。
相変わらず狭いなあ……。とか思いつつ…このアパートは気にいっていたので落ち着けた。


さて……明日から10日間何をして過ごそうかな……。


俺はまだ知らなかった。



この10日間が



俺の残り少ない人生の生き方を変えることになるなんて──…。