俺も会場に入った。


たくさんの人が来ていて結香がどれだけ親しまれていたかが痛いほどよく分かった。


ふいに俺はここに来ていいのだろうかという考えが頭をよぎった。

「雷斗君こっちよ…。」


結香の母に呼ばれた。
俺は結香の母の近くに座った。


遺影を見た。


俺の目から涙がこぼれた──…。