10日間の奇跡

その時部屋の扉がノックされた。

「どうぞ。」

「はい。失礼いたします。」
そう言って係の人が2人部屋に入って来た。

「では雷斗様。お着替えをお願いします。」

「はい。」

俺は渡されたタキシードを持って更衣室に入った。
サイズはもちろんぴったりだ。

「雷斗様。お着替えよろしいでしょうか?」

「はい。」

カーテンを開けた。
純白のタキシードは俺にひどく似合わない気がした。
係の人はにっこりと微笑んだ。

「雷斗様とてもお似合いですよ。」

「ありがとうございます。」
そして俺はドレッサーの前の椅子に座った。