俺の部屋のあるアパートから歩いて10分くらいのところに海岸がある。


俺は結香の手を引いて、少し小走りで海岸に向かった。


「雷斗!!どうしてこんなに急ぐの?!」

「いいから!!ついて来て!!」

少し走ると海岸に着いた。

息を整えると水平線を見た。

「間に合った……。

見て結香……。」


「わぁ……。綺麗…。」


海に沈みかけた夕日が海面に映ってキラキラと輝いている……。


「だろ??これを結香に見せたかったんだ…。」

「ありがとう雷斗……。すごく嬉しい!!」


俺は結香の笑顔を見ることが出来て満足だった。


そういえば心臓大丈夫だったな……。やっぱり想う力ってすごいな──…。


俺と結香は砂浜に座って夕日が沈むまで見続けた。


そして夕日が沈む瞬間に俺は結香にそっとキスした。