だって……師範だよ……。
こんな……。
あたしは、驚きを隠せないでいた。
あの大爆発で、師範は消えた。
死体がなかったから、当たり前のように逃げたと思っていたのに。
まさか、手も足も失っていたなんて……。
どんな状況に陥っても、余裕で交わす師範なのに。
なんで……。
まだ言葉が出せないあたしに、師範が追い撃ちをかけた。
「あの時、お前を助けに戻ったんですよ」
あたし?
「あの爆発は、思った以上に大きかったからですね。逃げ遅れたのではないかと思いまして、引き返した時に鉄筋が足に落ちてきて、どかしている時に、更に落ちてきたんです」
あたしは、あの時の光景が目に浮かんだ。
「歩くのに多少不便さはでますが、手は元々両利きですからね。問題ありませんよ」
うそ……。
そんなことあるわけない。
不便じゃないなんて……。
あたしのせいで……。
師範は、そんな感情のあたしを見逃さず。
「よかったですよ。こうなったのが私で」
と言った。
「お前が、こんな姿になっていたら、私は気が狂うとこでしたよ」
「……師範」
「まぁ、ただ不便ではなくなっても、私の半分が失われたわけですからね。その失った物を補うのに、欄、お前が欲しいんです。戻って来て下さい」
そう言って、片足で立っているのが辛くなったのか、師範は、車椅子に座ろうとした。
その不安定さに、あたしは慌てて師範に駆け寄り、肩を貸した。
アモンは、ただ見ているだけで何もしなかった。
「欄」
車椅子に座ると、師範は、あたしを優しく引き寄せた。
あたしは、抵抗することが出来ず、抱きしめられていた。
あたしの為に無くしてしまった体のことを思うと、無下にはできなかった。
「欄、1年、待ちます」
師範の言葉に、あたしは、師範の顔を見上げた。
「お前が、今の仕事に、やり甲斐を感じているのは、よくわかってます。私も、こんな体です。これからリハビリなど必要になってきます。なので、1年待ちます。1年後、お前を正式に迎えに行きます。私の伴侶として」
こんな……。
あたしは、驚きを隠せないでいた。
あの大爆発で、師範は消えた。
死体がなかったから、当たり前のように逃げたと思っていたのに。
まさか、手も足も失っていたなんて……。
どんな状況に陥っても、余裕で交わす師範なのに。
なんで……。
まだ言葉が出せないあたしに、師範が追い撃ちをかけた。
「あの時、お前を助けに戻ったんですよ」
あたし?
「あの爆発は、思った以上に大きかったからですね。逃げ遅れたのではないかと思いまして、引き返した時に鉄筋が足に落ちてきて、どかしている時に、更に落ちてきたんです」
あたしは、あの時の光景が目に浮かんだ。
「歩くのに多少不便さはでますが、手は元々両利きですからね。問題ありませんよ」
うそ……。
そんなことあるわけない。
不便じゃないなんて……。
あたしのせいで……。
師範は、そんな感情のあたしを見逃さず。
「よかったですよ。こうなったのが私で」
と言った。
「お前が、こんな姿になっていたら、私は気が狂うとこでしたよ」
「……師範」
「まぁ、ただ不便ではなくなっても、私の半分が失われたわけですからね。その失った物を補うのに、欄、お前が欲しいんです。戻って来て下さい」
そう言って、片足で立っているのが辛くなったのか、師範は、車椅子に座ろうとした。
その不安定さに、あたしは慌てて師範に駆け寄り、肩を貸した。
アモンは、ただ見ているだけで何もしなかった。
「欄」
車椅子に座ると、師範は、あたしを優しく引き寄せた。
あたしは、抵抗することが出来ず、抱きしめられていた。
あたしの為に無くしてしまった体のことを思うと、無下にはできなかった。
「欄、1年、待ちます」
師範の言葉に、あたしは、師範の顔を見上げた。
「お前が、今の仕事に、やり甲斐を感じているのは、よくわかってます。私も、こんな体です。これからリハビリなど必要になってきます。なので、1年待ちます。1年後、お前を正式に迎えに行きます。私の伴侶として」

