総長とワタシ

「美空ちゃん?」
気づいたら目の前に拓磨の顔があった。

「た、拓磨近いっ!」

「…ぷっ!美空ちゃん顔赤いよ〜もしかして俺に惚れちゃったぁ?」

「ち、違う!!……つーか勝手に水着姿想像しないでよ!拓磨のバカっ!」

「ば、ば、バカ………美空ちゃんが……ば、バカって……」

「拓磨〜、それくらいにしとけよ!見て見ろ!ライキ角はえてんぞ!」

みんなの視線がライキに移る……
怒りで上げた口角がヒクヒクしていた。

「ラ、ライキ……ごめん!テンション上げすぎた……」

「拓磨、お前留守番なっ」

ライキはニヤっとして車に向かった。

「そりゃねぇよ〜!ライキ様許して〜」
うなだれる拓磨に手を差し出した。
「いこっ!拓磨っ!」