総長とワタシ

ライキの手には包帯が巻かれていた。

「…ったく!どうして勝手に病院を出たんだよっ!!……なぁ美空っ!みんなが心配して探し回ってるんだぞっ!!」

「……必要ない……」

「あぁ?」

「……いってない」

「ちゃんと言わないとわからないだろっ!」

「…っ。……探して!なんかいってない!!……私はただ同情されただけでしょっ!!……家族ごっこしてただけじゃん!!ライキにとって私は本当に必要なの?……」

「いい加減にしろ!美空っ!」

「…必要ないならないって言ってよ!……私……一人で浮かれてた。……家…族が…出来たって……守りたい……人ができたって………。でも、そう思ってるのは私だけだったみたい……バカ…みたい」

「……」

「ふふっ………ほら…何も言えないじゃん。………もう……いいよ…………ライキ……バイバイ」