総長とワタシ

拓磨は診察があるため病室に戻った。
「隼斗……どうしたの?」

「………よかった……4日間も…眠ったままだったんだ…美空ちゃん。……美空ちゃんが刺されて運ばれたって…拓磨から連絡もらった時……病院の下に付いてた……すごく怖くて…拓磨の部屋が遠く感じた……。病室に着いたら…床一面に…………美空ちゃんの血が流れてて………俺……怖かった…」

「隼斗!」

隼斗の震える肩に手を伸ばした。隼斗の体がビクッと揺れる。「……大丈夫…私生きてるよ!」
そう言うと隼斗が初めて私に抱きついた。
「……ありがと…戻ってきてくれて…………ありがとっ……」