暗くなってきた空を仰いで、 目を閉じる。 このかんじも、 いつかはなくなっちゃうのかな。 あたしの手元から、 呆気なく、 簡単に、 離れてゆくのかな。 「何してんだお前」 閉じていた目を開けて、 声の主を探す。 「将貴か…」 将貴はあたしの隣まで来ると、 ゆっくりと腰を下ろした。 .