あたしの視線の先。






「ここがあたしの家だよ」





学校を出て20分位した所で




あたしの家の前に着いた。






「マンションなんスか?」






「そーだよ」







佑太は「すげー」と


マンションを暫く見つめていて。





あたしはその横で、






‘帰りたくない’って




そんな思いに支配されていた。







あの家には、






あたしの大切な物が何にもない。






居るだけで自分の存在がたまんなく嫌になって、









狂った様に寂しくなる。











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